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交換アイテム ポリンコイン プリンコイン 砂城金貨 砂城銀貨 白金貨 銅貨 ハート べとべとする液体 死海文書のページ 死海文書 その他 職武器 ポリンコイン 30000枚 天使長の翼、ダディークール、ウサギの尻尾、ヴァルキリーの兆候 15000枚 ソウルリンクカード 10000枚 大天使の翼、ゴールドメタリックブーツ、シルバーメタリックブーツ 8000枚 満月の翼 7000枚 新月の翼 1500枚 乙女のツインリボン 1000枚 光の翼 900枚 魔王の兜 800枚 操り人形 700枚 ギルガメッシュカード 600枚 ブリーシンガメン 500枚 ゴシックヘッドドレス、DJヘッドフォン 400枚 故に、生涯に意味はなく。 300枚 エンジェリングカード 200枚 ドレイクカード 20枚 テイミングセット 1枚 ポリンカード プリンコイン 30000枚 聖戦のイベリア、真紅の剣、うさぐるみ、ヴァルキリーの兆候 10000枚 リッチの骸骨杖 5000枚 欲望、恐怖、嫉妬、憧憬、勇気、傷心、嫌悪 2500枚 干渉、莫耶、錬金術師の書、黒曜の金敷 砂城金貨 200枚 ゆかりカード 100枚 オヤシロの角 50枚 バジリカ、天使の忘れ物、ハッピーリュックサック、雷神の右腕 ゴールドメタリックアーマー、シルバーメタリックアーマー 30枚 斬り抉る戦神の剣、フルメタルジャケット、不死鳥の翼 メガブースター、ロードカホの角、スターダストレヴァリエ 20枚 デビルリング帽、賢者の帽子、天の鎖 15枚 たれサキュバス、赤原猟犬 12枚 突き穿つ死翔の槍 10枚 聖杯カード、Love Wishing to the Ark、キャンサーアーム ジェイソンマスク、ローランド、アフラマズダー 8枚 アンリマユカード 7枚 刺し穿つ死棘の槍、セイバーの鎧 5枚 ナイルローズ、ライドワード 3枚 朱石のイヤリング、双子ウサギ、風王結界、ポンデライオン、天地乖離す開闢の星 リフレクションリング、ヴァルキリーの兜、バニーヘアバンド 2枚 ベルレフォーン、ミスティックシープ、ミスティックフェザー、紅華 1枚 たれ猫、名射手の矢りんご、偽り写し示す万象、赤いメガネ ヘルバ、ランドグリース帽、サタンホーン、教忍の証*砂城金貨 砂城銀貨 100枚 砂城金貨 80枚 ビッグポリン帽 50枚 パーシバルカード、ギルガメッシュの兜 30枚 ギルガメッシュの鎧、ギルガメッシュの靴 20枚 プラチナシールド、ウルプヘディン、ミスリルマジックマント、ストロングシールド、フリッグのサークレット 15枚 オーディンの祝福、ヴァルキリーの鎧、ヴァルキリーの盾、ヴァルキリーのマント、ヴァルキリーのシューズ 10枚 セイバーカード、アサシンカード、アチャーカード、バーサーカーカード キャスターカード、ホーリーカード、ライダーカード、ランサーカード 黒いレザーブーツ、シャドーウォーク、ランニングシャツ、竜の吐息 3枚 ソードウィング、ローズクラウン 2枚 ルシウス火山の激しさ、シャピニハ海の叫び、エベシ嵐のうねり、クレイトス大地の裂け目 1枚 真紅、翠星石の頭巾 白金貨 750枚 たれゆかり 500枚 たれうさぴょ 150枚 ゾッドカード 100枚 創聖の角 50枚 ガッツカード 30枚 伝説の吟遊詩人の帽子、ジプシーサークレット、 バフォメットカード、キエル-D-01カード、タオグンカカード 20枚 しいなカード、タートルジェネラルカード、ファラオカード 15枚 壊れた幻想 7枚 ミストレスカード 5枚 月夜花カード、黄金蟲カード、アモンラーカード 3枚 マヤーカード 2枚 ロードオブデスカード 1枚 くおんカード 銅貨 100枚 白金貨 10枚 ダークイリュージョンカード ハート 2個 インセクトウィング(パピヨンの羽)、sツインリボン、s妖精の耳、白く古い箱 1個 ヴァルキリーアーマー、ヴァルキリーの盾、ヴァルキリーのマント、ヴァルキリーシューズ 下級精霊の指輪、だきつきパンダ(上段)、春の訪れ、焔の兜 べとべとする液体 20000個 ギアウィング 2000個 アクエリオンカード 1000個 砂城教本 200個 砂城銀貨 100個 古い紫色の箱、古いカード帳 死海文書のページ 2000個 死海文書 死海文書 10個 Noah s Ark 5個 禁鞭 1個 猫鈴 その他 古く青い箱10個 古い紫色の箱1個 蓮華1000個 ローアイアス 封印の鍵5個 破戒すべきすべての符 ヴァルキリーの兆候5個 オヤシロの瞳 赤いスカーフ5000個 真紅カード 謎のチャック5000個 雛苺カード 薔薇水晶300個 薔薇水晶カード めのう300個 水銀燈カード 輝く槍の穂先300個 翠星石カード ツタンカーメンマスク300個 蒼星石カード ロキのささやき300個 金糸雀カード 小さい枝150個 人形師カード 悪夢1000個 えーりんカード デジタルチケット500個 ゆかりカード 職武器 エクトプラズム5000個 ソウルコネクトカード ポリンコイン15000個 ソウルリンクカード ジャスミン200個 Moon Light ギャラルホルン100個 Camel 薔薇水晶500個 Unlimited Break Weapon 雪の結晶10個 Elf 闇のルーン5000個 The 1000th Summer 苦悩の破片5000個 Murder Book 悲哀の破片5000個 Glass Heart 憎悪の破片5000個 Pain 絶望の破片5000個 Nightmare ハティーの牙200個 White Fang
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「銀様に似合うギターって?」 Story ID 5QIPIpuuO 氏(187th take) ライブ前 翠星石「水銀燈遅いですぅ~きっとあのバカ乳酸菌の飲みすぎでトイレでも行ってるんです~」 真紅「水銀燈ならなんかハデな登場で新しいギター発表するらしいわ」 そしてライブ 真紅「ギタァー水ッ銀ッ燈ォー!!」 一瞬暗く チャラチャーン チャッチャッチャッチャラララー チャラチャチャーン 薔薇乙女一同「ちょwwwww必殺仕事人wwwwwww」 「休憩中」 Story ID 5QIPIpuuO 氏(187th take) ダンダダダン ダンダダタタン ズンズンズンズン パッパラパパパ 真紅「練習熱心ね。蒼星石のベースカッコイイわ」 水銀燈「でもぉ何故翠星石…………しかもばらしーまで練習ぅ」 ガチャ 真紅「雛苺お疲…………れ」 水銀燈「なんで薔薇学のセーラーふくなのよぉ」 ガチャ 雛苺「曖昧3cm♪それぷにってことかいっちょ♪♪♪」 紅銀「ちょwwwwオリコン8位乙wwwww」 次のライブでみんなでおどったらしい 「ある週刊誌でこんな噂が出た。」 Story ID vKl9Jovy0 氏(189th take) ローゼンメイデン解散!! それに対してメンバーの記者会見。 真紅「私たちは解散なんかしないわ」 銀様「どこの誰が言ったのか知らないけど、おバカさんねぇ~~」 蒼星「解散なんてしないよッ」 翠星「そーですぅ、ローゼンメイデンは永遠なのですぅ!」 こうして解散のデマは払拭された。 「ある週刊誌でこんな噂が出た。」 Story ID 5hfFdaK3O 氏(189th take) 水銀燈「動きたくないわぁ」 翠星石「退屈ですぅ」 真紅「アンニュイだわ」 蒼星石「憂鬱だ」 雛苺「ヒマなの~」 金糸雀「気だるいかしら」 雪華綺晶「…………(グゥ~)」 薔薇水晶「楽しい~♪」 薔薇水晶は一人アルプスいちまんじゃくでひましらずです。 (無題) Story ID jGoGQ/JxO 氏(191st take) 雛苺「おはよーなの!今日もカラオケに行くなの!!」 真紅「朝から元気ね」 水銀燈「本当よく元気があるわぁ…………デスメタル乱発放課後のカラオケで…………これから人数増やしましょうよぅ」 薔薇水晶「銀ちゃん…………どうしたの?」 雛苺「ばらしーも行くなのー!!」 薔薇水晶「てんげ~んじ~たってきょうは~ぼ~うそうは~んと~えと♪」 雛苺「マスター!マスター!!ハハハァ!!!!」 薔薇水晶「あ~した~くたばるかもしれなぁい」 雛苺「バッテリー!!!バッテリー!!!!!」 紅銀「人選ミスorz」 「メタリカ1stアルバムマスターオブパペットよりマスターオブパペット」 Story ID QVYeKy+JO 氏(191st take) 蒼星石「マスター!マスター!!マズタァー!!!…………ハハハァ!!!! 雛苺(きゃつめ…………できるなの) 柴崎「(若い、若すぎるッ!貧弱貧弱ゥッ!!)」 「ばらしーの妄想」 Story ID +xSO+QgR0 氏(192nd take) 「ごほんっ、ごほんっ」 「蒼星石どうしたですかぁ?カゼですかぁ?」 「うん、ちょっとね」 「季節の変わり目だから体調を崩したのかしらぁ~?」 「……うぅ…(涙目)」 セキをする→肺の病気→癌→死亡 「はぁ~、なんだか体がダルイわぁ~」 「また遅くまでお酒を飲んでいたの?」 「まぁ~ね、だって飲んだほうが曲のイメージが沸きやすいのよぉ~」 「……うぅ…うっ……(半泣き)」 体がダルイ→内臓疾患→吐血→死亡 「はぁ~、頭が痛いですぅ~」 「ごめん翠星石、僕のカゼがうつったみたいだね」 「ライブも近いから気をつけるかしらぁ~」 「……うぅ…えぇ~~ん(マジ泣き)」 頭が痛い→くも膜下出血→入院→死亡 「よくやる間違い(ねwwwwよ)」 Story ID 3/KTbpe00 氏(195th take) とあるバンドの打ち合わせの日のこと… 金「皆ーちょっと休憩にするかしらー、でこれから飲み物買いに行って来るけど皆何がいいかしら?」 真「勿論、ストレートティーをお願いするのだわ」 銀「私はぁ、まぁ言わなくても解るわよねぇ…」 蒼「僕はお茶がいいな…銘柄は任せるよ」 翠「翠星石はコーラが飲みたいですぅ!」 雛「雛はいちごミルクがいいのー♪」 薔「私は…ヴァン・ヘーレン…がいい」 真銀蒼翠金雛「(゚д゚)(゚д゚)(゚д゚)(゚д゚)(゚д゚)(゚д゚)(エ?イマナンテイッタノカシラ-)(バラシーアノオオモノノムキデスゥ?)」 どうやらばらしーはヴァン・ホーテン(ココア)と間違えたらしいです… 「~蒼い子がFF10をプレイしてた時のこと~」 Story ID 3/KTbpe00 氏(195th take) 『』はゲーム中の台詞ですw 蒼い子は薔薇乙女の中でも専らのゲーマーである。 そんな彼女はFF10をプレイ中…そしてラスボス前 『オヤジ。』 『おお?』 『……ばか。』 … … … 蒼「(´;ω;`)」 『もういいって! うだうだ言ってないでさあ!』 『……だな。じゃあ…… いっちょやるか!!』 蒼「ヤバイ…これは泣ける…何という親子の宿命…(´;ω;`)」 そして ♪ ♪ ♪ 蒼「ちょwwwwこれなんてデスメタルwwwww」 今となっては懐かしいFF10w 「JUMが風邪をひきそうです」 Story ID 0jGgUOQ00 氏(197th take) 銀「あらあらおばかさぁん、これでも飲んでさっさと寝なさぁい」 つ【ホットヤクルト】 金「たかが風邪の引きはじめ、このローゼンメイデン一の頭脳派金糸雀が、 楽してズルして完治かしらー!」 つ【お砂糖たっぷり甘~い卵酒】 翠「二人ともそんなゲテモノ飲ませるんじゃないです、お腹壊したらどうするですか。 だいたいいつもいつも夜遅くまでシコシコやってるからこんなことになるです! (注:衣装デザイン) 自業自得です、貧弱貧弱ゥです! まったく面倒かけやがるです……これでも飲んでさっさと治しやがれです。 か、勘違いするんじゃないですよ?チビ人間に倒れられると、 翠星石たちの衣装を繕う奴がいなくなって困るですから、しょうがないから 面倒みてやるだけです……な、なにがおかしいですか!」 つ【生姜湯】 紅「まったく……使えない下僕ね。これでうがいでもしておきなさい」 つ【紅茶】 蒼「流石だね、真紅。お茶に含まれるカテキンの殺菌能力は、風邪やインフルエンザの ウイルスに効力があるっていうからね。 でも、それならこっちの方がカテキンが豊富でよく効くんじゃないかな」 つ【緑茶】 苺「うゆ~、心配なの……あったかくして、ゆっくり寝るといいのよ。 よく寝られるように、ヒナがお歌歌ってあげる」 薔「……耳元でデスメタルを聴かせたら、余計に眠れない…… 疲れすぎない程度に、お風呂に入っておく方がいい……香り、足しておいた……」 つ【薔薇風呂】 雪「何はなくとも、まず栄養をつけることが一番ですわ。さぁ、お腹いっぱい召し上がれ。 ……と言っても、普通の食事は胃腸に負担がかかりますわね…… そこで私、調べてきましたの。さぁどうぞ、ぐぐっと一気に」 つ【ココナッツミルク2㍑】 巴「……おやすみなさい」 つ【裸で添い寝】 全( ゚д゚ )( ゚д゚ )( ゚д゚ )( ゚д゚ )( ゚д゚ )( ゚д゚ )( ゚д゚ )( ゚д゚ ) 紅「意外と大胆な子ね、巴……」 「なんと奇遇な!」 Story 0KB ◆ZCwZ4Y7N4 氏 真紅「ストラト…キャスター?」 水銀燈「お気に入りなんです!」 真紅「な…なんと奇遇な!」 「酒乙女」 Story ID aNcCA/js0 氏(201st take) 「ほぉ~らばらしー、ロックアーティストなら呑みなぁ~い」 「……ゴクゴク……むむぅ~……うげぇ~、うげげぇ~……バタン!」 「ばらしーが吐いて倒れたですぅ~、傑作ですぅ~ヒィ~ヒッヒッヒッ」 「うわぁ~い、ヒナ脱ぐのよぉ~、キャッキャッキャッキャッ~~~」 ビールは人を陽気にさせ、ワインはお喋りにさせ、ウイスキーは人を黙らせる (無題) Story ID Jmm8WCTH0 氏(205th take) 真「雛苺、インフレって何の省略か知ってて?」 雛「勿論なのよー♪『In Flames』でしょー?えっへん♪」 真「何、その答えふざけてるの?」 雛「なんだと?(#@益@)」 短編SS保管庫へ
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―長月の頃 その2― 【9月9日 重陽】 相も変わらずの強い日射しが、露わな乙女たちの柔肌を、容赦なく炙る。 その炎天下を、怠そうに並んで歩くのは、翠星石と雛苺。 乾く間もなく汗が滲み、濡れた薄手のシャツが、背中に貼り付いていた。 けれど、彼女たちの一挙一動が精彩を欠く理由は、暑さばかりではない。 なにより大きな影響を及ぼしていたのは、重たく沈んだココロ。 フランスに発つ蒼星石とオディールを見送った、その帰り道―― 翠星石は、足元の濃い影に目を落としつつ、時折、力の抜けきった息を吐く。 祭りの後にも似た空虚と、喪失感。 空元気さえ絞りだせないほど、彼女の気力は萎えていた。 雛苺もまた、そんな翠星石の心境が解ってしまうだけに、胸を痛めていた。 どうにかして元気づけてあげたい。でも、どうすれば喜んでもらえるのか。 乗り継ぐ電車の中でも、あれこれ話題を振ってはみたけれど、会話は弾まず。 雛苺の努力も虚しく、こうして、住み慣れた街へと戻ってきてしまった。 「うよ?」 それでも、根気よく話題を探し求めていた雛苺の瞳が、よさげなモノを捉える。 見ず知らずの民家。その広く日当たりのよい庭に並ぶ、いくつもの鉢植え。 青々とした葉の鮮やかさが、見る者の眼を奪う。 いずれの鉢にも丈の長く伸びた茎と、蕾らしきモノもついていた。 「ねえねえ、翠ちゃん。あれ、なーに?」 「……ん? どれですぅ?」 「お庭に、いーっぱい植木鉢が置いてあるのよ」 「ああ――」 雛苺が指差す先を見遣って、翠星石が得心顔をする。 「あれは、キクですよ。観賞用の、大輪の花が咲く種類です」 言って、翠星石は、今日が五節句のひとつ『重陽』であることを思い出した。 正確には、旧暦の9月9日――現在の暦では、10月中旬から後半頃にあたる。 キクの開花する時分と重なることから、キクの節句とも呼ばれてきた。 「大輪って、どのくらい? いつ咲くなのー?」 「ん~。品種にもよるですけどぉ……だいたい、このくらい……ですかねぇ」 と、翠星石は両手で、直径10センチほどの円を形づくって見せた。 「咲くのは、あと一ヶ月ほど後ですぅ」 こと草花に関する翠星石の造詣は、博士号を与えてもいいくらいである。 円転自在。植物について語るときの表情は溌剌として、実に愉しげだ。 好きこそものの上手なれ、と言うように、好きだからこそ蘊蓄も深まるのだろう。 やっと、いつもの彼女らしさを見られて、雛苺も嬉しくなった。 「わぁ楽しみ。そんなに大きなお花だったら、きっと食べ応えがあるのよー」 「はあ? おめーは、ホントに食い意地が張ってるですねぇ」 気をよくし過ぎて、翠星石に呆れられるのは、毎度のこと。 「食用のキクは、また品種が違うです。きっと、品評会とかに出品するですよ」 「ほえ~、そうなんだぁ。にゃははは……知らなかったなの」 「来月の今頃に来れば、ちらほら咲き始めてるかもです」 「なんかヒナ、わくわくしてきたのよー」 「また見に来ればいいです。ほれ、もう行くですよ」 ずっと日なたに突っ立っていたら暑い。翠星石は言下に、歩きだした。 あまり長く余所の家の庭を覗いて、あらぬ誤解を招くのも嫌だったのだろう。 語られなかった翠星石の心境を如才なく察して、雛苺も素直に従った。 それから暫くは、また無言で歩く2人。 雛苺は肩に掛けたポシェットから携帯電話を抜きだすと、メールのチェックを始めた。 いい加減、翠星石を気遣いながら話しかけることに、疲れたのかも知れない。 だが、急に黙られてしまうと、それはそれで奇妙な胸苦しさを感じるもので。 なにか喋らなければ……。意味もなく、逸る心持ちにさせられる。 雛苺の様子を横目に伺いながら、翠星石が話しかけるタイミングを計っていると―― 「あっとゆーま、あっとゆーま、あっとゆーまー♪」 彼女より先に、雛苺が歌を口ずさみだした。 なにが、『あっとゆーま』なのか。翠星石は片眉をあげて、首を傾げた。 キクの開花までの一ヶ月を、すぐのコトだと笑い飛ばしているとか? それとも、大した思慮もなく独りごちただけなのか。 翠星石が考え込んでいる間も、雛苺の『あっとゆーま』は途絶えなかった。 「なんです、その歌は?」 あんまり、同じ部分だけ繰り返すものだから、翠星石も鬱陶しくなり訊ねた。 喋らせれば、ひとまずは歌うのを止めさせられる。そんな意図からだ。 果たして翠星石の思惑どおり、雛苺は歌を区切って、説明を始めた。 「これ、テレビ番組『アッー! とUMA』のテーマソングなのよ」 雛苺の語るには、未確認生物(UMA)を探すスペシャル番組なのだとか。 聞きながら、翠星石は『ホニャララひろし探検隊』を想像していた。 「でねっ、でねっ、ヘンなもの見つけたら『おったどー!』って叫ぶのよー」 「……へえ」 「すっごい人気で、視聴者からの目撃情報も、いっぱい寄せられてるなの」 「ふぅん。そですか」 元より、あまり興味もなかったから、翠星石の受け答えは素っ気ない。 それに気づいて、雛苺が口を噤んだ。 だが、申し訳なさそうな顔をしたかと言えば、答えは否。 むしろ逆で、雛苺はニタリと眼を細め、いやらしい笑みを作った。 「もしかして……知らなかったの? わぁ、遅れてるのよ~」 「な、なに言うです」 よもや、バカにされるとは思っていなかったようで。 一瞬ムッと柳眉を逆立てたものの、翠星石は澄まし顔を作って、鼻を鳴らした。 「知ってるですよ、そのくらい」 「えー? ホントぉ~?」 「あまりにも調子っぱずれで音痴だったから、すぐに解らなかっただけですぅ」 「ぶー。ヒナ、音痴じゃないもん」 「音痴なヤツほど、そう言うですよ。音感が狂ってるから、自覚できねぇのです」 「違うのっ! 音痴じゃないなのー!」 暫し、音痴か否かで不毛な応酬が続けられて―― 「――はふぅ。今日は、このくらいで勘弁してやるです」 優勢のうちに逃げ切り勝ちを掴むべく放たれた、翠星石の台詞。 ところが、彼女の目論見どおりに、事が収まるかと思われた矢先。 がさっ! ぞるっ! 民家と民家を隔てる植え込みから届く、茂みを揺らす音が、2人の会話を切った。 一斉に、物音のした方へと顔を向ける娘たち。 ツツジの枝が、ゆらーりゆらり……招くように揺れている。 「うよ? 今のなーに?」 「わからんです。ニャンコかワンコか、鳥ですかね?」 「違うと思う。もっと、おっきい感じだったのよ」 雛苺の意見には、翠星石も頷くより他になかった。 聞こえたのは確かに、重たくて、そこそこ体積もある物体を引きずった感じの音。 犬猫や野鳥ならば、ツツジの枝を揺らしたりしないだろう。 では、いったい何なのか? 考えること、数秒。雛苺が、やおら手を打ち鳴らした。 「解ったなのっ! きっとUMAなのよ」 おバカ。翠星石が即座に、冷たく突き放す。 「そんな簡単に確認できるなら、UMAとは呼ばねーです」 「えー? でもでもっ、分かんないのよー」 「おめーの頭のほうが、よっぽどワカランチンのトンチンカンですよ。 論より証拠。目ん玉かっぽじって、よぉ~く見てるですぅ」 言うが早いか、翠星石は近くに落ちていた棒きれを拾って、藪を突っつきだした。 「ほぉーれ、出てこいやーですぅ」 「す、翠ちゃん……止めたほうがいいのよ。危ないなの」 「この手のヤツは大概、脅かせば逃げてくですよ。退いたら負けですぅ」 翠星石は調子に乗って、なお一層、激しく藪をかき回す。 ――が、次の瞬間、棒きれはビクとも動かせなくなり、彼女の手から奪い取られた。 なにが起きたのか解らず、声を出すことさえ忘れて、立ち尽くす翠星石。 雛苺も、ただならぬ様子を敏感に察知して、身を強ばらせた。 2人に訪れる、なんだかよく分からない急展開。 茂みのざわめきが、翠星石たちへと近づいてきた。しかも、意外な速さで。 ソレは植え込みの枝葉を折りながら、ヌッ! と、翠星石の足元に顔を覗かせた。 「ヒィッ?!」 「ぴゃっ!?」 喉を鳴らし、カカシのように立ち竦む翠星石と、雛苺。 さもありなん。彼女たちの眼前には、動物園にしか存在しないはずの生物が、居た。 「わ……わわ……ワニ、ですぅ」 どう見ても、ワニ。紛れもなく、ワニ。近すぎちゃって、どうしよう。 頭から尻尾の先まで、少なく見積もっても、3メートルはあろうか。 どこかの無責任者が、大きくなりすぎて飼えなくなったペットを、捨てたのかも知れない。 「き、きっと人喰いワニなのよ。これがホントのワーニングなの」 「ダジャレなんか言ってる場合かですぅ!」 極度の緊張から、ついつい声を荒げた翠星石が、獲物と認識されたのか。 ワニが、のしのしと接近してきた。彼我の距離、およそ50センチ。 慌てて飛び退こうとした翠星石だが、「きゃぅっ!」 髪が脚に絡みついて縺れ、尻餅をついてしまった。 雛苺も咄嗟に、そんな翠星石を助け起こそうとしたけれど、ワニのひと睨みで硬直。 「あわわわ…………は、は……早く……たた、た、助けるです」 「う、うぃ。そ、そ~っと、そぉ~っと」 ワニを刺激しないように、忍び足で接近を試みるも――がふり! 噛みつく素振りで威嚇されて、失敗。雛苺は怯んで、弾かれたように後ずさった。 「す、翠ちゃん。うと……あの、ね」 「なな、なんです。ヘンに言い淀むなです」 「じゃあ」 雛苺は決意のこもった眼差しを、翠星石に注いだ。 そして―― 「迷わず成仏してなのー!」 踵を返すや、百メートル10秒を切りそうな勢いで走り去った。 冗談じゃないと慌てたのは、翠星石である。 「あぁーっ! 待てやコラぁ! 私を置いて逃げるなですぅ!」 怒鳴って追いかけ……たかったが、抜けた腰と、萎えた脚では、それも儘ならず。 ガタガタ震えながら、両腕とお尻で後ずさることしか、できなかった。 そんな翠星石の悪あがきを嘲笑うかのごとく、ズンズンズンと近づいてくるワニ。 「ここ、こっち来んなです! 蹴飛ばすですよっ!」 がなりたてても、所詮は虚勢。翠星石の両脚は脱力しきって、立つことさえ無理。 むしろ、彼女の怯えが、ワニの闘争本能を刺激してしまったらしく…… グァバァ――! いっぱいに開かれたワニのあぎとが、翠星石に迫る。 このままでは、鋸を彷彿させる牙の列で、アタマから痛快丸かじり。 それが解っていても、翠星石に許された行動は、両腕を前に翳すことだけだった。 「はひぃ!」 蒼星石っ! 思わず、妹の名を胸裡で叫んでいた。 ほんの数時間前に別れたばかり。あれが、今生の別れになってしまうだなんて。 もっと話したかったのに……もっと、たくさん。 目頭が熱くなり、翠星石は双眸から、ブワッと涙を溢れさせた。 元より涙もろい質だったが、蒼星石にもう逢えないと思えば、尚のこと。 噴きだす悲しい想いは、留めようがなかった。 ――ところが。 「……は、れ?」 いつまで経っても、ワニは食いついてこない。大口を開けたまま停まっている。 どうなっている? 怖々と両腕を降ろした翠星石の頭上から、 「ここで、ネタばらしー」 やたら軽い口振りが降ってきた。 涙の残る双眸で、ぐるり見回すと……看板を右手に持った娘が背後に立っていた。 「おっす、翠ちゃん。少しは、涼しくなった?」 「……ば、ばら……」 「うん、ばらしーだよ。これ、なにか分かる? ミキプルーンの苗」 言って、薔薇水晶は左手に持ったラジコンと思しいプロポを、掲げて見せる。 と同時に、右手に持つ看板を、翠星石の鼻先に突きつけた。 そこにプリンターで印字されていたのは―― 『どっきりビデオ』 カメラは、あっち。 薔薇水晶が指差すほうを見遣れば……電柱の陰に見え隠れする、雪華綺晶の姿が! ハンディカムのレンズを翠星石に向けて、ニタニタと歯を見せていた。 「な、な、な……」 たちまち混乱する、翠星石の思考。二の句を継ぐどころか、ほぼフリーズ状態。 薔薇水晶は、そんな彼女を心配するでもなく、プロポを弄くる。 すると、ワニの顎は閉ざされ、置物のように動かなくなった。 ニセモノか。そうと判れば、翠星石の恐慌状態も、じわじわと消えていった。 「これ……どうしたです?」 「お父さまが造った、ワニ型ロボット。本物そっくりに動く。 他にも、サメとか恐竜とか、ゾンビとか……映画の撮影に使われたのもある」 「ふぇ? 人形師だって、聞いてたですけど――」 「ロボットも、広義に解釈すれば、自動人形と呼べるのではないかしら?」 横から掛けられた声に振り向けば、すぐ傍らに雪華綺晶の微笑。 いつ接近していたのか、彼女はカメラを構えたまま、翠星石の脇に屈み込んでいた。 「お父さまは、その道のプロですのよ。俗に言う、サイバネティクスでしょうか」 「サイバ……バ?」 トボケた翠星石の脳天を、薔薇水晶のまさかりチョップが撃つ。 それも、かなり本気モードで。「お父さまを……愚弄しないで」 一度は引っ込んだ翠星石の涙が、またぞろ溢れてきた。 「ぐぬぬ……い、痛いですぅ」 「あらまあ、可哀想に。よしよし、痛いの痛いの飛んでけー」 雪華綺晶は雪華綺晶で、撲たれた箇所を撫でるのかと思いきや、ペチペチ叩く始末。 口は災いの元。まったくもって、先人は巧いことを言ったものだ。 翠星石は、シッシッと雪華綺晶の手を払い除けて、憤然と立ち上がった。 「ろくでもねぇイタズラしやがる姉妹ですぅ! 死ぬほど驚いたですよ!」 「私たちも、正直……予想外」 「雛苺さんの協力あっての大成功ですわねぇ」 いま、雪華綺晶の口から、聞き捨てならない台詞が漏れた。 協力? 雛苺が? 「ちょぉっと待ったです! まさか、雛苺も仕掛人だったですか」 「うん。メールで……シナリオを伝えといた」 メール。翠星石は、ついさっきのコトを思いだした。 雛苺が携帯電話を弄りながら、調子はずれな歌を口ずさんだのは、つまり―― あのときに、薔薇水晶からの指示を受けていたと言うのか。 ならば、翠星石を見捨てて逃げたのも納得できる。すべてが布石だったのだ。 「……おぉ~のぉ~れぇ~、おバカ苺ぉ~。 ぜったい許さんです! ぜったい許さんです! ぜったい許さんです!」 仕返ししなければ、とても怒りが収まりそうにない。 拳を握り締めて翠星石が言うと、薔薇水晶と雪華綺晶は顔を見合わせ、ニマリ。 「でしたら、私に妙案が。どっきりで意趣返し大作戦というのは、いかが?」 「私たちも……全力で手伝う。見返りは、撮影で」 「確かに、名案ですね。きしししっ……面白くなってきたですぅ」 ~ ~ ~ マナーモードにしてある携帯電話が、小刻みに震えた。 メールの着信。薔薇水晶からだ。ドッキリ大成功の報告だろう。 雛苺は、慌てふためく翠星石を回想して、申し訳なく思いつつも、小さく笑った。 どんな仕返しをされるのかを思えば、ちょっと怖いけれど―― 基本、翠星石は優しいから、きちんと謝って誠意を示せば、許してくれるだろう。 楽観的に構えつつ、新着メールを開くと、ディスプレイには、 『どうしよう。非常事態。ワニ本物』 極めて簡潔な文字の列。意表を突かれて、雛苺は「ほよ?」と呟いていた。 非常事態? ワニ本物? それって、つまり…… 「た、大変なのっ?! 翠ちゃんが」 大慌てで、転がるように取って返す。現場までは百メートルほど。 十字路を左折して真正面が、ワニとの遭遇ポイントだった。 直後、雛苺は、人生において最もショッキングな映像を目撃した。 路面に、ふてぶてしく身を乗り出して、くつろぎモードっぽいワニ。 その閉じられた顎からは、異物がはみ出していた。 どう見ても、人間の足首。 履いている靴は、翠星石のものに間違いない。 早い話が―― 「す、翠ちゃんが……ワニに……食べ……ら」 そこからは、もうワケが解らなかった。 混乱した雛苺は、絹を裂くような悲鳴をあげて、脱兎の如く逃げだした。 振り返ったりしない。少しでも遠くに離れることしか、念頭になかった。 その様子を物陰から窺い、ニヤニヤしている3人娘の存在には、気づきもせずに。 走って、走って、周りの景色さえ分からないほど無我夢中に走り続けて―― 雛苺は息も絶え絶えになりながら、自宅の玄関に飛び込んだ。 どんなルートで帰ってきたのか、思い出せない。依然、思考は混乱したままだ。 けれど、嗅ぎ慣れた自宅の空気が、雛苺の狼狽を、わずかだが和らげてくれた。 安堵の息を吐き、脱力したのもつかの間。 やおら携帯電話が震えだして、小柄な彼女を、5センチほど空中浮遊させた。 点滅するLEDの色が、メールの受信を報せていた。 「だ、誰なの? ばらしー?」 表示された情報は……違った。 送信者の名前は、翠星石。 「あ、よ……よかったのよー。無事だったのね」 そう思いたいばかりに独りごちた声は、不自然に固かった。 ワニが銜えていた足首と靴が、どうしても、雛苺の脳裏から離れない。 たまたま同じ靴を履いていた誰か――という可能性も、否定はできないのに、 あれは翠星石だと、頭から信じ切っていた。 祈るような気持ちで、メールを開く。 そこには、いかにも翠星石らしい、気っ風のいい文面があった。 『よくも私を置き去りにしやがったですね! これからヤキ入れに行くから、ガクブルしながら待ってろです』 怒り心頭に達する、といったところか。 しかし、モノは考えようだ。怒ったり、メールを打てるほどには無事なのだろう。 雛苺は猛烈な脱力感に襲われて、ドアに背を預けたまま、その場に座り込んだ。 ほどなく、玄関先に人の気配を感じて、またもや、新着メールが届いた。 今度も、翠星石から。 『着いたですよ。ちゃっちゃとドアを開けるです』 インターホンを鳴らせば済むのに、逐一、メールを送ってくるのは、何故? 奇妙に思いつつも、雛苺はドアを開け、恐る恐る、顔を出した。 ――が、誰もいない。確かに、人の気配がしたのに。 「……うよ?」 小首を傾げ、なにげなく目線を下げた雛苺は、その直後、卒倒しそうになった。 そこには、人間の両脚――膝から下の部分が、ちょこんと揃えられていたのだ。 靴は、翠星石のもの。食いちぎられたような断面は、生々しく濡れている。 『お~バ~カ~苺ぉ~』 足首の辺りから、さも恨めしそうな翠星石の声が、話しかけてきた。 『私、食べられちまったですぅ。おめーが見捨てたせいでぇ……こんな姿にぃ』 とは言われても、雛苺だって、こんな展開は予想だにしていなかった。 気を紛らせてあげたくて、薔薇水晶からの誘いに乗った。それだけだ。 あくまで、軽い気持ちで……イタズラの範疇に留めるつもりだったのに。 「ごめんなさい、なの」 雛苺は、その場に跪いて、しゃくり上げ始めた。 「こんなコトになるなんて……ヒナ……思ってなくて……だから」 『――後悔してるですぅ?』 「してる、なの」 『じゃあ償いに、今日一日、私の言うことを、なんでも聞くですか?』 「……うい。ジャンピング土下座して、靴だって舐めてキレイキレイするのよ」 『そこまで思い詰めなくても、ほんのイタズ……あわわ。も、もういいですぅ!』 なんだか、死霊にしては元気がいいと言うか、口やかましいと言うか。 流石に、ナニか様子が変だと気づいて、雛苺が頭を上げると、そこには…… 「ここで、ネタばらしーですぅ!」 門扉の陰から、『どっきりビデオ』の看板を手にした翠星石が、賑々しく姿を見せた。 正しくは、薔薇水晶におんぶされた翠星石が、である。 その後ろに従う雪華綺晶は、相も変わらず、ハンディカムで撮影を続けていた。 雛苺はと言えば、完全無欠の放心状態。 へたりこんだまま、涙も拭わず、いやらしく嗤う3人娘を呆然と眺めていた。 悪質なイタズラをされたのに、怒ることさえ、忘れてしまったかのようだ。 「気の抜けた顔してやがるですね。いっちょ、目ぇ醒まさせてやるです。 こいつで――ポチッとな」 翠星石が、薔薇水晶から預かっていたリモコンのボタンを押す。 すると、雛苺の前にある足首のモックアップが、怪しく微振動して……パンッ! 生々しい断面から、色鮮やかな火花と煙を噴きだした。 こんな仕掛けまで、内蔵されていたとは。 雛苺はもちろん、事情をよく知らない翠星石も、この小爆発には肝を縮めた。 ビクン! と身震いした様子も、雪華綺晶がバッチリ録画。 「も、もぉー。こんなのヒドイのっ!」 今になって我に返り、沸々と怒りが込み上げてきたらしく、雛苺が頬を膨らませる。 けれど、翠星石は、そんな憤りなどキニシナイ。 「おめーが言うなですぅ。ほれ、約束どおり、今日一日、私に服従するですよ。 手始めに、その靴を持ってきて、履かせやがれです」 お互いさまと言われたら、返す言葉もない。 薔薇水晶たちに誘われたとは申せ、先に悪ノリしたのは、雛苺のほうだ。 むくれながらも、雛苺はモックアップから靴を脱がせて、翠星石の足に履かせた。 「ンッン――実に清々しい。歌でもひとつ歌いたい気分ですぅ」ご満悦の翠星石。 「人を驚かせるのは、なかなか愉快ですね。きししっ、病みつきになりますぅ」 ニコニコしながら、「次のターゲットは、銀ちゃんにするです」だなんて。 おかしな趣味に目覚めてしまったらしく、すっかり、やる気満々。 さっきまで、鬱々と暗い顔をしていたのがウソのようだ。 「銀ちゃん……面白そう。ふふ……みwwwなwwwぎっwwwてwwwきたwww」 「あの気丈な人が、あられもなく狼狽える姿……これは必見の価値アリですわね」 おまけに、薔薇水晶、雪華綺晶もノリノリである。 雛苺だけでは、彼女たちを思い留まらせることなど、できなかった。 結局、翠星石との約束もあって、雛苺も手伝わされる羽目となり、 水銀燈の立ったまま気絶、金糸雀のパンチラ、めぐの臨死体験、などなど―― 来週は以上の3本でお送りしまーす、な勢いで。 どっきり失敗により、真紅の厳しい説教を食らうまで、被害者を増やし続けたのだった。 ちなみに。 この『どっきりビデオ』は、薔薇水晶によって『ドキドキ動画』にアップロードされ、 再生数は100万を越えたとか、なんとか……。
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Story ID T39yz5zNO 氏(118th take) フライングVは飛べると信じてる銀様 ギターにくんくんを描くが手描きなので微妙にブサイクになってる真紅 ストラップ下げすぎてフィールディーみたいなスタイルになってる蒼星石 元東京事変キーボーディスト・H是都Mみたいにソロで怪音を発する薔薇水晶 やたらとなにかに登りたがる雛苺 やがてそれは天国への階段だと気付いた雛苺 短編連作SS保管庫へ
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夢でもし会えたら、とは恋愛ドラマやラブソングにありがちな詞で、浮かれた恋人たちにとってはお約束の会話だと思っている。 およそ僕なんかには無関係だなんて言うと、同情めいた眼を向けられて、少しばかり寂しい気持ちに苛まれてしまうのだが。 まあ、事実なんだから仕方がない。そう自身に言い聞かせて、今まで無理に納得してきた節がある。 「きみね、もう少し身なりに気を配った方がいいよ」 人が思い耽っているところに、このお節介な旧友は、いつも空気を読まず何かと指摘してくれる。それは実際のところ非常に恵まれたことなのだろうが、僕にとっては、まったくもって余計なお世話だ。 仕事の手を止めることなく横目に睨むと、白崎はいつものように薄ら笑い、肩を竦めて見せた。 「そういうのは感心しないよ、槐くん。客商売で愛想が悪いって、致命的だと思うんだけどね」 「……不景気な顔は生まれつきだ。だから店の方は任せているんじゃないか。おまえは僕と違って表情が豊かで話し上手だし、なにより人当たりがいいからな」 「いやいや、とんだ買いかぶりとご謙遜で」 吐息して、白崎は腕を組む。「僕は人並みだよ、何事につけてもね。だけど、きみは世間一般的に、美男子に分類されると思うよ。それも、かなり上位の」 そうだろうか? 正直、自覚はない。道行く他の男のファッションに注目することも、メンズ雑誌をじっくり読んだりすることもない。 流行など一過性の病みたいなものだし、テレビに映る俳優と自分を引き比べて劣等感を覚えるなど、大いに馬鹿げたことだとも思っている。 そもそもが、内向的な性分なのだ。であるから、身だしなみに対する興味が薄れるのも、ごくごく当然と言えよう。 「薔薇水晶たちだって、鼻高々みたいだよ。学校じゃあクラスメイトに、きみを自慢してるらしい」 「あの娘たちが、僕なんかをかい?」 「いちいち歯がゆいなあ。いいかい、女子高生の娘を持つ世のお父さん方は、およそ中年太りが気になりだす年齢だ。髪の薄さも心配になってくる。晩婚だとしたら、そろそろ加齢臭なんかも……」 「引き比べると、僕は若作りでガキっぽいと?」 「おまけに筋骨隆々って感じでもないし、だいたい、年齢の割に貫禄が足りなさすぎるよねぇ」 好きに言ってくれる。歯に衣を着せるという喩えを知らないのか、こいつは。……ああ、そうだったな。昔から、こういう男だった。 だが、体格ばかりは仕方があるまい。時間は否応もなく、この身に積もり続けているのだ。いつかはその重みに負け、立って歩けなくなるのも、抗えない自然の摂理だ。 それに、僕の生業はビスクドール製作。環境技術やIT産業など、経済新聞の紙面を賑わす業種ではない。どちらかと言えば伝統工芸に位置する。 これでプロスポーツ選手のような肉体を維持しようなどとは、寝言にしても酷すぎる。洒落にもならない。 「結局のところ、おまえは何が言いたいんだ?」 「つまり、女子高生にとってダンディーなナイスミドルは、羨望の的ってことさ」 知らず、温い笑みがこぼれた。僕のイメージするナイスミドルのダンディーと言えば、チャールズ・ブロンソンとか、アラン・ドロンとか……。 そこにいくと、僕はただ背が高いくらいで、情けないが『渋味のある男くさい魅力』を感じさせないのではないか。 「実を言うと、ビスクドールの製作というのも、あまり威張って話せるものじゃないかと案じていてな。あの娘たちが、肩身の狭い想いをしてはいないかと」 「……きみね、それは卑屈すぎってものだよ」 さすがに呆れられた。「きみは自分の仕事を、その程度だと感じているのかい? 口にするのも憚られる、さもしい作業だ……と」 まさか。僕にだって、二人の娘を持つ父親としての自尊心はある。職人としての誇りもだ。ドールを創る仕事には尊崇の念すら抱いている。 我が師ローゼンの元で、仲間たちと切磋琢磨しながら一心に学んだ日々を、他の誰にも愚弄することは許さない。 もちろん、僕がこの手で生みだしてきた人形たちも、深い愛情と情熱、確たる自信をもって世に送り出してきたと断言できる。 そう返すと、旧友は人好きのする笑みを浮かべた。「だと思ってたよ」 そして、僕の肩をテンポよく軽やかに叩いた。 「使い古された表現だけどね、蛙の子は蛙だよ。職人の子は、やっぱり職人の血と魂を宿しているものさ。男子も女子も区別なく」 「おまえは、どうなんだ?」 「僕には、そういう血が流れていなかったからね。まあ、それを職人になれなかった言い訳にはしたくないけど。でも、きみは違うだろう? きみの娘たちもね」 確かに、もう他界した僕の父も職人だった。もっとも、造っていたのは革靴だったが。親父の造る靴は、足に馴染んで履きやすいと評判で、誰もが欲しがった。 いろいろな道具を使いこなし、魔法のように素晴らしい靴を生みだす親父の仕事を子供ながらに格好いいと思い、職人の世界に憧れたものだ。そして今、僕はその世界にいる。 「……おまえの高説どおりだとしたら、あの娘たちも、僕に師事したいと言いだすんだろうか」 「さあ、どうだろうね? だけど、雪華綺晶も薔薇水晶も、いい感性を宿しているとは思うよ。どんな分野に進もうと、磨けば光るはずさ」 「是非とも、そうであって欲しいな。ただ、父親としては、いつまでも幼い子供のままでいてもらいたい心境だが」 「どのお父さんも一緒だよ、それは」 白崎は笑って、踵を返した。「さてさて。店の掃除でも、してきますかねぇ」 なんのことはない、手空きになって話し相手が欲しかっただけだったらしい。この男は昔から話し好きで、話題も豊富だった。初対面の相手でも――特に女の子とは――すぐに仲よくなったものだ。 どちらかと言えば口下手で奥手な僕とは、対照的である。だからこそ今も、こうして付き合いが続いているのかも知れない。似た者同士だったら、きっと鼻持ちならなくなっていただろう。 ――そう言えば、と思い返す。とある女性の笑顔が、僕の脳裏にありありと甦ってきた。彼女と打ち解けたのも、白崎の方が先だった。 僕は初めて会ったとき、彼女に無愛想で失礼な接し方をしたらしい。らしい――と言うのは、実のところよく憶えていないからだ。あのときの僕は、熱に浮かされたように朦朧としていたから。 ずっと後になって、彼女にその話を聞かされ、顔から火が出るほど恥ずかしく思ったものだ。 「もう、干支が一回りしてしまったのか」思わず、呟いていた。 「時の経つのは、本当に早いものだよ……アリス」仕事の手は、止まっていた。 アリスは十二年前に他界した僕の妻であり、師ローゼンの一人娘であり、共にドール製作で技を磨き合ったライバルでもあった。 その女性ならではの丁寧さと繊細なデザインセンスには、見習うべき点も多くあったし、嫉妬させられることも同じくらいに多かった。 見目麗しく、けれど傲り高ぶることないアリスは、師をして至高の乙女と言わしめたほどだ。 まあ、親の欲目も多分にあっただろう。僕も親になって、それが解るようになった。僕にとって至高の乙女と言えば、雪華綺晶と薔薇水晶に他ならない。 「僕には、きみが目標だった。はっきりと口にしたことは、なかったと思うが」 そう。僕らは互いを強く意識し合っていた。僕はきみを、きみは僕を、少しでも上回りたいと研鑽していた。 けれど、僕らは決して啀み合わなかった。同門の徒だから、というだけが理由ではない。たぶん、目指す場所は同じでも、創作の方向性に違いがあったからだろう。 喩えるなら、山に登るようなものだ。いずれ立つ山頂は同じだが、僕らの登山ルートは違った。その上で、どちらが先に登り詰めるか競争していたのだ。 僕らの歩みは、ほぼ互角。どちらが勝ってもおかしくなかった。いや……無我夢中に山頂を目指す僕とは違い、きみは夢中なフリをしていたのかも知れない。 ほぼ同時に頂上へと辿り着けるように、アリス……きみは歩みを調整してくれてたんじゃないのかい? もう確かめようがないことが、僕を苦しめる。彼女は不器用な僕のために、決断を促すための舞台を用意してくれたのではないのか。 四苦八苦の末に辿り着いた山頂には、あらかじめ用意されていたかのような出逢いがあった。 そして僕らは、回りくどすぎるほどの回り道を経て、やっと特別な感情を抱き合うことができた。 「思えば、何もかもが、あっという間だったな」 二人の娘に恵まれたことも、きみとの永遠の別れも、それからの日々も……本当に、あっという間だった。 彼女たちが学校に通うようになり、こうして工房で独り作業に打ち込むようになり、やがては孫に『おじいちゃん』などと呼ばれるようになるのも、すぐのことだろう。 それが、連綿と続いてきた人の営みだ。抗うつもりもないし、僕はこれからも粛々と生きてゆくだけ。それでいいのだ。 ただ―― ただひとつ、神がなんでも願いを叶えてくれるのなら―― 僕は、こう望むだろう。僅かな時間でいいから、僕を過去に戻してくれ、と。アリスと初めて出逢う、その直前に。 そこで僕は、現在の僕にしか果たし得ない役割を演じたいのだ。 ふと、店の方が騒がしくなり、僕の思索も止まった。 どうやら、愛娘たちが学校から帰ってきたらしい。白崎の冗談に、黄色い笑い声が続く。僕が最も安らぎを覚えるひとときだ。 「もう、そんな時間だったのか」 今朝から、随分と打ち込んでいたようだ。そう言えば、昼ごはんを食べ忘れていた。また、薔薇水晶に怒られてしまうな。 ともかくも、一息入れるとしよう。僕は腰を上げて、店舗を覗き込んだ。 「あ……お父さま。ただいま」 「いま帰りましたわ。すぐにお茶の支度をいたしましょう」 「ああ、お茶汲みなら僕に任せておいて。きみたちは、ゆっくりしてるといい」 白崎は娘たちとの雑談を止めて、奥の居住スペースに踏み込んでいく。いつものことだから、雪華綺晶たちも御礼を言って見送るばかりだ。 爽やかに笑う娘たちを眺めて、思う。綺麗になった。そして、ますます面差しがアリスに似てきたな、と。 それが無性に嬉しくもあり、いつか訪れる別れが怖くなったりもする。この娘たちも年頃だ。そう遠くない内に、誰かと恋をして、僕とアリスが作った巣から飛び立ってゆくのだろう。 僕はまた、アリスと別れなければならないのか……。それが、我が娘に重ねた幻影に過ぎないとしても、やはり……少しだけ、胸が痛い。 「お父さま?」薔薇水晶が、不安げに僕の顔を見上げていた。「なんだか……苦しそう」 心配させてしまったらしい。 「そうかい? 別に、なんともないよ。きみは心配性だね」 僕は笑いかけ、薔薇水晶の頭を撫で、雪華綺晶の肩を抱き寄せた。アリスを失ってから今日まで、ずっとそうしてきたように。優しくて力強い、包容力のある父親を演じる。 それが強がりの空元気だと、付き合いの長い白崎にはバレているらしいが……ヤツも気を利かせて、何も言わない。そこは感謝している。 「さあ、カバンを部屋に置いてきなさい。それから、みんなでお茶にしよう」 「はーい」 「はぁ~い」 二人とも、素直でよろしい。娘たちは足取りも軽やかに、階段を昇っていった。 その暫く後、厨房の方から「お父さま、またお昼食べてないー」と、薔薇水晶の文句が飛んできた。やはり怒られてしまったな。 頭を掻き掻き向かった厨房で、薔薇水晶に哀しそうな顔をされてしまった。 「お父さま……ばらしーの作ったサンドイッチなんて……食べられない?」 「そんなことは、ありっこないよ。ごめんごめん。つい作業に熱中して、忘れてしまったんだ。これから食べるから、機嫌を直しておくれ」 「……うん。あっ! お姉ちゃんは食べちゃダメっ! これは、お父さまのサンドイッチなのっ! ダメだってばー!」 「モグモグ……ウマー♪」 賑やかなお喋りに、僕の頬はほころんだ。いつもどおりだ。アリスが残してくれた、そして僕が守ってきた細やかな幸せが、今もここにある。 だが、やはり僕は思ってしまうのだ。神が、ひとつだけ願いを叶えてくれるのならば……。 夢でもし会えたら、とは恋愛ドラマやラブソングにありがちな詞で、浮かれた恋人たちにとってはお約束の会話だと思っている。 だから、僕はアリスに出逢う直前の自分に言ってあげたい。もっと勇気を出して、素直になれ。夢を見る時間があるのなら、その間も惜しんでアリスと一緒にいてやれ。 そして……僕が彼女にあげられなかった分まで、僕の代わりに幸せを与えてあげてくれ――と。それだけを、あの頃の僕に伝えたいのだ。 〆
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「Q・ライブ後によく口にする飲み物は何ですか?」 Story ID bRq3dYYx0 氏(148th take) A・真紅「疲れた時は甘いロシアンティーだわ」 A・銀様「乳酸菌飲料に決まってるじゃない!」 A・蒼星「僕は熱いほうじ茶だね、気持ちが落ち着くよ」 A・薔薇「……タミフル…」 「Q・みなさんの演奏は凄いテクニックですが、楽器の他に習いたいことはありますか?」 Story ID bRq3dYYx0 氏(148th take) A・翠星「おかし作りを習ってみたいですぅ~」 A・カナ「美味しい玉子焼きの作り方を教えてほしいかしらぁ」 A・ヒナ「美味しい苺作りを習いたいの~」 A・薔薇「……渋川流柔術……」 「Q・決め台詞を一言!」 Story ID LxkNgnY10 氏(148th take) A・カナ「楽してズルしていただきかしら!」 A・銀様「乳酸菌摂ってるぅ?」 A・真紅「くんくんは天才だわ!」 A・薔薇「くけけけけけけけけけけけけけけけ!!!!!」 「Q・コピバンする人にアドヴァイスを。」 Story ID cOGqKhbh0 氏(148th take) A・真紅「ビブラートやポルタメントとか楽譜に書けない音程もきっちり歌うことね。」 A・銀様「ホールトーンとかコンディミといったスケールを確認しときなさぁい。 ・・・ライブでボーカルを吹っ飛ばすアドリブを決めるのよ。」 A・蒼星「ちゃんとドラムと息を合わせること。ロック名盤を沢山聴くこと。」 A・薔薇「・・・鍵盤に突き立てる短剣はよく研いで・・・」 「Q・みなさんが大切にしているものは何ですか?」 Story ID njJJx7ir0 氏(148th take) A・銀様「もちろんギターとぉ、自分の感性ねぇ」 A・蒼星「僕も感性かな、あと仲間だね」 A・薔薇「……ベヘリット…」 「Q・尊敬するミュージシャンは誰? 」 Story ID XIeBTKt60 氏(149th take) A・蒼星「全てのミュージシャンだね、みんな尊敬してるよ」 A・銀様「誰もいないわッ、あえて言うなら私自身よぉ」 A・薔薇「……キダタロー…」 「銀様が来月のBARRN!誌のインタビューに載る件」 Story ID 5iqTnB5lO 氏(153rd take) BARRN!は遂にローゼンメイデンのギタリスト、銀様にインタビューすることに成功した。 B:水銀燈さん!今回は何故、今まで頑なに拒んで来たインタビューを受けることにしたんですか? 水銀燈:・・・そーねぇ。やっぱり、バンドが落ち着いてきたからかしらねー?具体的にいうと一年分のヤクルトを・・・(ry B:一時期は真紅さんとの仲たがいで脱退も囁かれていた水銀燈さんですが、落ち着いて来たと言うことは真紅さんとは関係修復できたのでしょうか? 水銀燈:そのヤクルトってのが、L-カゼイ・・・ B:最後に今回発売されたアルバムについて一言お願いします。 水銀燈:つまりヤクルトは乳酸菌により現在の地位を・・・ B:ローゼンメイデンの水銀燈さんでした。 「某芸能雑誌のインタビュー」 Story ID Vc6Kvhzw0 氏(156th take) -今回はローゼンメイデンの真紅さん、水銀燈さん、薔薇水晶さんをお招きしています。 真紅(以下[紅])「はじめましてなのだわ」 水銀燈(以下[銀])「よろしくねぇ~」 薔薇水晶(以下[薔])「……よろぴく」 紅「薔薇水晶、そのネタは古いのだわ」 薔「……うぅ……」 銀「そんな捨てられた子猫みたいな目をしてもだめよぉ」 -ははは(苦笑)、本当に仲がよろしいんですね。 紅「そうね、皆姉妹みたいなのだわ」 銀「そうねぇ、皆本当に妹みたいねぇ」 薔「私は……銀ちゃんと……恋人……」 銀「えっ……ちょっと薔薇水晶ぅ!?」 薔「……みたい……と思う」 銀「……何言い出すのよぅ」 -え~、では質問のほうに移ってもよろしいでしょうか? 紅「えぇ、いいのだわ」 銀「この子にスリーサイズを聞いちゃダメよぉ?」 紅「……水銀燈……いつかアナタとは決着を……」 -話を進めます。貴方達にとって「信頼できる物」とはなんですか? 紅「……そうねぇ、私はやはり衣裳係のジュンね」 銀「胸の無さをカバーしてくれるからぁ?」 紅「……アナタ……一回死んでくるのだわ」 薔「銀ちゃん……話進めよう?」 銀「そうねぇ、私の信頼できる物は……蒼星石のベースねぇ」 紅「スルーしたのだわ……まぁ良いわ。確かに蒼星石は頼れるわね」 薔「しっかりしてるから……音を乗せやすい」 銀「ちょぉぉっと無茶してもぉ、リードして修正してくれるしねぇ」 紅「アナタのは【ちょっと】じゃすまないのだわ……薔薇水晶は?」 薔「わたしは……金糸雀のボケ……絶対にどこかで……笑えるから……」 -金糸雀さんも災難ですね……、では逆に信頼できないものはありますか? 紅「水銀燈なのだわ」 銀「真紅ねぇ」 薔「……同時に……答えた……」 紅「アナタはいつも私のボーカルを喰うようなギターを弾くのだわ!」 銀「あらぁ、それは喰われるアナタが悪いわよぉ?」 紅「サビの最後にホールトーンを重ねないでほしいのだわ!!」 銀「あれはサビの後がギターソロじゃなぁい、仕方が無いわよぉ」 -騒いでる二人はほっといて……アナタは何か有りますか?薔薇水晶さん 薔「……T○Sと……朝○新聞……」 紅 銀「ちょwwwwww」 その後、取材どころでは無くなったので残りのページは写真だけになりましたとさ。 「ある雑誌の記事を発見したのでローゼンロックバンド住人に知らせる。」 Story ID Yaree4Mh0 氏(156th take) メガデスの元ギタリスト、マーティー・フリードマンさんは自他共に認める親日家である。 今回のインタビューは彼が認める日本のミュージシャンを紹介してもらいました。 ―――こんにちは、マーティーさんは世界的に有名な スラッシュメタルバンド「MEGADETH」の元ギタリストとして有名ですね、そんなマーティーさんが日本に住むようになったきっかけは何ですか? そうだね、僕が日本に興味を持ち出したのはハワイに住んでいる時に聴いた日本の歌「演歌」に凄く感動したんだよ、もう、初めて聞いた美空ひばりさんの歌なんか「ありえな~~い」って感じで、その後に都はるみさんなど大御所演歌歌手の歌そのものをコピーしたよ。 ―――へえ~、それは凄いですね。激しいヘヴィメタルバンドのギタリストが演歌をコピーしていたなんてビックリですね(笑い)演歌のほかにはどんな日本の曲が好きですか? もうJ-POPならだいたい好きだよ、モー娘、浜崎あゆみ、最近だと平原綾香なんか大好きだよ。 でも一番はRozen Maidenだね!彼女達は最高さ! 彼女達はJ-POPっていう一つのカテゴリーじゃない、もう王道のロックだよ、初めてローゼンを聴いた時は心臓が止まりそうになったからね。 ―――そうですね、確かにRozen Maidenの曲は激しいメタルからキュートなポップス調の曲までありますね、その音楽性の広さにマーティーさんは感激したのですか? そう、まさに今、君が言ったとおり彼女達の音楽性の広さに僕はヤラれたよ、 もう瞬殺だったね(笑い)特に同じギタリストとして水銀燈のプレイを聴けば「何て凶暴なトーンだ」って思う反面、泣かせる曲だと「何て繊細で悲しい弾き方をするんだ」って思わせる。まるで別人が弾いているようにすら思えるんだ、彼女は天才だね。 ―――マーティーさんにそう思わせる水銀燈さんは凄いですね、確かにRozen Maidenは国内外を問わず人気ですね。 そうなんだよ、彼女達の音楽はアメリカでも人気があるよ、僕の知り合いも電話で「マーティー、日本に住んでいるならローゼンの新譜が出たら送ってくれよ」って連絡が入るくらいだからね。あと彼女達は見た目も凄くキュートだからアメリカの10代の若者の中にはバンドとしてではなくアイドル的に崇拝してる人達もいるんだよ。 ―――確かにRozen Maidenのメンバーはみんなカワイイですね。 ちなみにマーティーさんはさっきの話からして水銀燈さんのファンみたいですね(笑い) うん、水銀燈は大好きだよ、でも彼女達の中から一人選べって言われたら難しいな、みんな可愛くて、そして音楽のセンスもバツグンだしね。 特に真紅の9オクターブって言われている声域に雛苺のコーラスが入ってきて2人の歌がシンクロしていく所なんか聴いていて鳥肌が出ちゃうよ。 あの2人だけでQUEENのボヘミアンラプソディーを完璧に歌いこなせるんじゃないかって思うよ。僕の知り合いのギタリストもローゼンの大ファンだしね。 今一番輝いているバンドは間違いなくRozen Maidenだね。 ―――マーティーさんの知り合いのギタリストってアメリカのミュージシャンですか? 当然だよ、あまり大きな声じゃ言えないけど海外のロックミュージシャンの中にはローゼンのファンってたくさんいるんだよ。 例えば知り合いのポールギルバートなんて「金糸雀の写真と水だけで生きていける」なんて言ってたし、ヌーノなんか「翠星石はオレの嫁」なんて言ってきかないんだよ(笑い)スティーブヴァイなんか自宅に祭壇を作ってそこに薔薇水晶の写真を飾って毎朝祈ってるよ、もう、みんな病気だね(笑い) ―――それは凄いですね(笑い)じゃ、最後にやはりRozen Maidenの中から一人選べと聞かれたら誰を選びますか? ははは、だからさっき言ったようにそれは難しいよ、まぁ最後に「蒼星石はオレの女神」とだけ言っておこうかな(笑い) 「ローゼンメイデンアンケート」 Story ID nYO1P4Js0 氏(181st take) Q・いろんな世界観を曲にしているローゼンメイデンですが、行ってみたい所とかありますか? 真紅・英国に行って本場のティータイムを満喫してみたいわ 銀様・ブルガリアに行って本場のヨーグルトを食べたいわぁ~ 薔薇・駅前の商店街で…買い物したい 「ローゼンメイデンアンケート」 Story ID nYO1P4Js0 氏(181st take) Q・ローゼンメイデンの曲はステキな歌詞が多いですね、そこで自分の好きな言葉はありますか? 真紅・成せば成る、だわ。 銀様・天上天下唯我独尊よぉ~ 薔薇・…ばんざ~~い 「ローゼンメイデンアンケート」 Story ID nYO1P4Js0 氏(181st take) Q・各種機材の発達、特にコンピューターの発展で音楽も様変わりした と思いますが、みなさんは人類の発明と言われれば何を思い浮かべますか? 真紅・抗生物質だわ、それで病気が治りやすくなったもの 銀様・乳酸菌の発見ねぇ~ 薔薇・スポンジ……泡立ちがいいもん 「ローゼンメイデンアンケート」 Story ID nYO1P4Js0 氏(181st take) Q・スランプに落ちた時や自分なりのストレス解消などはありますか? 真紅・一人でカラオケに行って思いっきり大声で歌うわ 銀様・とにかく呑むわねぇ~スコッチをストレートよぉ~ 薔薇・…やさぐれてみる… 真紅「やさぐれるって、どうなるの?」 銀様「そうよぉ~、ばらしーがやさぐれているの見たことがないわぁ」 薔薇「…プンプンする…」 真紅「それってスネてる時のばらしーだわ」 銀様「そうねぇ、やさぐれるって言うかぁ~、スネてるだけねぇ~」 薔薇「…違うもんッ、スネてないもんッ、やさぐれるんだもんッ…… もう真紅も…銀ちゃんもキライだもんッ……プンプン」 ばらしーのやさぐれレベルはこんなもんです。 「ローゼンメイデンアンケート」 Story ID nYO1P4Js0 氏(181st take) Q・全国をツアーで回るローゼンメイデンお勧めの美味しい食べ物はありますか? 真紅・夕張メロンは美味しかったわ 銀様・神戸牛ねぇ~、柔らかくて美味しかったわぁ~ 薔薇・しょ…食パン… 「ローゼンメイデンアンケート」 Story ID nYO1P4Js0 氏(181st take) Q・若者に絶大な人気を誇るローゼンメイデンですが、その若者に一言メッセージなどはありますか? 真紅・夢を諦めたらそこで終わりだわ、常に前を向くのだわ 銀様・周りなんか気にせず突っ走るのよぉ~、 薔薇・人生は…えぇ~っと人生は……人生は……えへへへへ 「ローゼンメイデンアンケート」 Story ID ON1MGBCO0 氏(181st take) Q・ローゼンの曲には季節を歌った曲もありますが、どのような時に季節の移り変わりを感じますか? 真紅・春なら桜だわ、それから今の時期だとツバメね 銀様・私は何となくTVのCMで移り変わりを感じるわねぇ~ 薔薇・春は…オジャマジャクシ…夏は…とうもこし… 真紅「オタマジャクシでしょ」 銀様「トウモロコシでしょぉ~」 薔薇「お、おじゃま…おたじゃくし……ともここし……うっ、うえぇ~~ん」 ばらしーはうまく言えなくて泣き出してしましました。 「ローゼンメイデンアンケート」 Story ID ON1MGBCO0 氏(181st take) Q・そういえば自らの国家や民族に固執する右翼系の若者が 世界的に増えているという事実も多少気になるところですが? 真紅・誰が何をどう考えていようと私は誇り高きロックの道を歩むだけなのだわ 銀様・自分が何処の誰から生まれたかに誇りを持つことはいいことじゃなぁい? 薔薇・いいえ彼らは世間を欺くために右翼系を演じているだけなのです事実私の知る友人たちは皆右翼を演じていただけの左翼でした彼らはいつか反旗を翻すため虎視眈々と好機を見計らいじっと耐えているのです彼らの言う反旗を翻すとはどういった行動を起こすのか私にはさっぱり分かりませんがただ一つ言えるこ(中略)銀ちゃんは唯一神です 「RMアンケート(便乗) 」 Story ID eeMMt4znO 氏(181st take) デスメタル的思考ヨロシク 好きな食べ物は? 真紅「赤ワイン」 水銀燈「スペアリブ」 雛苺「イチゴジャム」 蒼星石「肝臓」 翠星石「タン」 薔薇水晶「もも肉」 雪華綺晶「つまり犧6人分ですわ(はぁと」 短編SS保管庫へ
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~真紅の場合~ by ID 4s6+1Cxk0 氏(4th take) ~雛苺の場合~ by ID h1s3XtO60 氏(4th take) ~金糸雀の場合~ by ID t3D1nxiy0 氏(4th take) ~蒼星石の場合~ by ID dp5XgKXP0 氏(5th take) ~薔薇水晶の場合~ by ID 8xtPcxMy0 氏(5th take) ~水銀燈の場合~ by ID 6hyWy0U+0 氏(25th take) 短編連作SS保管庫へ
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―弥生の頃 その2― 【3月3日 上巳】 後編 真紅、金糸雀と相次いで轟沈する中、三番手に名乗りを上げたのは、水銀燈。 「それじゃあ、口直しに、私の甘酒を召し上がれぇ」 「あぁ、助かったです。これは、まともそうですぅ」 「本当ですわね。良い香りですわ」 「うっふふふふ……当然よぉ。私の辞書に、不可能の文字なんてないわぁ」 ちらり……。萎れている真紅と金糸雀を横目に見遣って、 水銀燈はニタァ……と、口の端を吊り上げた。 「真紅や金糸雀みたいな、薔薇乙女ならぬバカ乙女なんかとじゃあ、 端っから勝負になるワケないじゃなぁい♪」 「……き、聞き捨てならないのだわ」 「でも、反論できないかしらー」 「二人とも、そう落ち込まないでなの。とにかく、飲んでみるのよー」 雛苺のフォローで、全員が「では――」とコップを手に取り、口元に運ぶ。 見た目、良し。匂い、良し。あとは、口にしてみるだけ。 みんな一斉に、ぐいっ……と、呷る。 そして、一斉に噴き出した。一人、水銀燈を除いて。 「ちょっ……なんですか、これはっ! メチャクチャ強烈ですぅ」 「甘酒を蒸留して、ブランデーを、ちょびっと垂らしたのよぉ。 何も足さなぁい、何も引かなぁい……ってねぇ」 「なんで、ムダに蒸留なんかしてるですかぁっ!」 「思いっ切り、足してるじゃないの! 貴女もバカ乙女の仲間入りよ、水銀燈っ」 「なっ!? まさか、私がぁ? そんなぁ~」 「…………銀ちゃん。おバカさぁん」 薔薇水晶に口癖を奪われ、へなへなと頽れた水銀燈を、 真紅と金糸雀が、おいでおいで……と手招きする。 能面の『若女』を思わせる笑みを、満面に貼り付かせながら。 水銀燈は、フラフラと二人の元に引き寄せられていった。 「私も……バカ乙女だったなんてぇ。ショックぅ~」 「まあまあ、そう気落ちしないで下さいな。 ご自身の愚かさを自覚できたのですから、ケガの功名というものですわ」 「……お姉ちゃん。フォローになってない」 「平然と、奈落の底に突き落としやがったです。 きらきー……怖ろしい子ですぅ」 「銀ちゃん、可哀想なのよ。じゃあ、四番手はヒナ――」 雛苺が名乗りを上げようとした矢先、狼狽えた様子で、翠星石が立ち上がった。 「つつ、次はっ、私の番ですよっ! これぞ正統派の味で勝負ですぅ」 「うゅ……翠ちゃん、割り込みはダメなのよ」 「良いじゃないの、雛苺。主賓は、最後に登場するものなのだわ」 真紅にそう言われては、雛苺も返す言葉がない。 不承不承、といった風に頷いた。 四番手が決まり、全員が、翠星石の名前が書かれたコップを手にする。 見た目も、香りも、これぞ甘酒という出来映えだった。 「ミルキーはママの味。甘酒はおばばの味。さぁ、イッキにいくですっ!」 お祖母さんの味と言われると、なんとなく、郷愁を誘われる。 しかも、翠星石の作った甘酒は、仄かな甘みと、優しい味で、 懐かしい記憶を呼び覚ましてくれる一品だった。 口に含むなり、みんな、しんみりと黙り込んでしまうほどに……。 「はぁ……美味しいわぁ。なんだかぁ、優しい気持ちになれるわねぇ」 「本当に、お世辞抜きで美味なのだわ」 水銀燈と真紅を始め、誰もが口々に褒め称えた。 これなら優勝は間違いない。翠星石が「きしし……」と、ほくそ笑む。 しかし、そうはさせじと、さり気なく金糸雀の妨害工作が入った。 「でもねぇ、美味しいけど、普通すぎて特徴が無さすぎかしらー」 「言われてみればぁ……その通りよねぇ」 「…………平凡かも。だから、保留」 「なっ!? なんで、そうなるですっ!」 「気にしたら負けですわ。次は、私の甘酒を召し上がって下さいな」 五番手は、雪華綺晶。こちらもまた、見た目だけは、至って普通。 翠星石の後というコトもあって、全員、なんの警戒心もなく口に含んだ。 そして――――吐いた。 「み、皆さん?! どうなさったのですか?!」 一人、狼狽える雪華綺晶に、みんなの非難が殺到した。 「どうしたも、こうしたも……しょっぱいのだわ!」 「そ、そんな……私は、ちゃんと砂糖を――ゴブファーッ!」 砂糖を加えた筈が、塩でした! という、お約束のオチらしい。 真紅、金糸雀、水銀燈のバカ乙女トリオが、雪華綺晶を手招きした。 お前も、こっちの人間だ。そう言わんばかりの笑みを浮かべながら―― 「みんな……ダメダメ。次……私の」 「六番手は、薔薇しぃですか。いい加減、まともなヤツを頼むです」 薔薇水晶の名前が書かれたコップを持ち上げ、みんな、ヤケ気味に呷る。 ヒドイものばかりなので、誰もが、投げ遣りな感じだ。 もう、どうにでもして! そんな雰囲気が、室内に漂っていた。 直後、部屋の空気が一変する。誰の瞳も、驚愕に見開かれていた。 「こ、これって、お酒かしらー?!」 「間違いないわぁ。甘酒じゃなくて、どぶろくよぉ」 「どーいうコトです、薔薇しぃ! 本物の酒を出すなんて、正気の沙汰じゃねぇです!」 「……らぷらす印の濁り酒……おいしいよ? 秘密の酒屋さんで売ってる」 「確かに、口当たりがまろやかでぇ、んまぁ~い……って、ヤバいでしょぉ!」 「これって、密造酒……よね。しかも密売だなんて、犯罪なのだわ?!」 「そ、そう言えば……最近、執事さんを見てないかしらー」 「ば……薔薇しぃ。ラプラスさんは、今どこに居るです?」 狼狽える一同に、薔薇水晶と雪華綺晶は、コトも無げに、こう言った。 「…………連れて行かれた。もう……三日も留守」 「一人でバカンスなんて、ズルいですわよねぇ」 そりゃ逮捕されたんだよ……とは、誰も言わない。言えるワケがない。 どんよりと重苦しい空気に包まれて、雛苺を除いた六人は、がっくりと項垂れていた。 けれど、まだ終わりではない。 最後の審判が下される瞬間が、訪れようとしていた。 「それじゃあ、いよいよ、ヒナの甘酒を飲んでもらうのよー!」 しかし、その色は薄桃色で―― 「あー。なんとな~く、味の予想が付いちまうですぅ」 「どう……なさいます?」 「主賓の出してくれたものは、戴くのが礼儀だけどぉ」 「じゃあ、銀ちゃん……お先にどうぞ、ですぅ」 ご機嫌を窺うように、みんなで雛苺を一瞥する。 彼女は無邪気な笑みを浮かべて、自分の甘酒を飲んでもらえる瞬間を、 今か今かと、心待ちにしている様子だった。 (早くっ♪ 早くっ♪ 感想、聞っかせて欲っしいのよー♪) 誰の耳にも、雛苺のココロの歌が聞こえていた。アタマに電波が飛んできた。 正直、飲みたくない。でも、飲まなければいけない。 拒否できない空気が、場を占めていた。 「貴女たち、覚悟は良い? 遺書は書いたわね? じゃあ…………みんなで一斉に飲むのだわ」 それでは……と、 真紅の音頭で、誰もがギュッと目を閉じ、コップの中身を呷った。 予想どおりの味? いいや、もっとヒドイ。 雛苺の甘酒には、すり下ろした苺が、たっぷりと溶け込んでいたのだ。 殺人的な甘さに、誰もが口元を抑えて、目に涙を浮かべていた。 正確には、雛苺と、薔薇水晶を除いた五人が―― 「ウォォ~、アンマァ~。とっても美味しいのよー♪」 「……うん。おいしいね」 「薔薇しぃ、おかわりなら、いっぱい有るのっ」 「それじゃあ…………マヅイ~っ! もう一杯ぃ!」 「ええっ?! 美味しいって言ってくれたのは、ウソだったのー?」 「…………言葉のアヤ。気にしちゃダメ」 やおらコントを始める二人を余所に、真紅たちは口直しにと、 翠星石の作った甘酒をガブ飲みしていた。 ある程度、酔いが回ってくると、だんだん味も解らなくなってくる。 結局、金糸雀の漢方甘酒だけが売れ残り、他は全て、飲み干されてしまった。 その中には、水銀燈と薔薇水晶の、本物の酒も含まれていたワケで―― 泥酔した乙女たちは、思い思いの姿勢で、眠りに就いていた。 ふと、目を覚ました翠星石は、座布団を敷いて寝転がっている雛苺を見遣った。 楽しそうに微笑みながら、眠りこけている。みんなの寝顔も、幸せそうだ。 今年の雛祭りに、蒼星石が居なかったのは残念だけど…… これはこれで、面白かった。 心安らぐ、ひととき。たまには、こんな雛祭りも良い。 翠星石は、ふ……と、鼻先で微笑すると、 再びテーブルに突っ伏して、夢の世界に旅立っていった。
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「たまにはJAM出そうぜ」 Story ID cwmuCqcL0 氏 (287th take) J「久々の登場にうでがなるな~」 銀「おばかさ~ん」 ズギャアアアァァァァン!!! 薔薇「…銀ちゃん、ギターは殴るものじゃないよ」 銀「インギーいっつも壊してるわぁ」 J「…ひ、…久々の登場な――――」 ――――グシャ! 蒼「ふうっ、ちょっと粗大ゴミ捨ててくるね」 翠「乙ですぅ」 雛「JAMは結局は脇役なのぉ~」 大半JAMが脇役じゃね? 「バレンタイン終わったけど」 Story ID gIpv263e0 氏 (287th take) 「ちょっとジュン、こ、これ……」 「え……もしかして、くれるのか」 「か、勘違いしないで頂戴。あくまで、義理、そう義理なのだから」 「あ、ありがと」 ~モノ陰~ 「きぃーっ、真紅のやつ翠星石を差し置いて、先にチョコをッ!」 「いつまでも渡せずにいるからだよ……素直じゃないんだから」 「もむもむ、みっちゃんのくれた玉子焼きチョコ、おいしーかしら☆みんなも食べるかしら?」 「ヒナもトモエがくれたうにゅーのチョコ、食べるの!」 「げぇ、玉子焼きとか苺大福って……あんまり考えたくないわぁ」 「お姉さま……これ……受け取ってください 「~バレンタインデイ、何をしてましたか?~」 Story ID 5+0sInNr0 氏 (287th take) 真「ヴァレンタイン・デイってことで紅茶片手に甘めなロックな曲を作ってたのだわ」 銀「ちょっと買い物に行ってたわぁ。外のアベック共が鬱陶しいったらありゃしなぁい…」 翠「勿論、愛しの蒼星石に手作りチョコ作ってたですよぉ♥べ、別に全然普通の手作りチョコですよぉ!! 変な媚薬とかぜってー入れたりしてないですぅ!!!…」 蒼「ファン(女性多数占める)の皆から届いたチョコ食べてたよ…もう口の中スイーツ(笑)すぐるwwww」 雛「キリストの日ってことで、一日中ブラックメタル聴いてたのー♥!!!」 金「ヴァン・アレン帯について、調べものしてたかしらー。え?カナは別におかしくないかしらー!!! いいかしら!ヴァン・アレン帯ってのは(ry」 薔「家と外にお豆撒いて、年の数だけお豆食べて、それから海苔巻のたまごで巻いたの食べた…美味しかった~♪」 「ほしのカービィスーパーデラックス」 Story ID wEuYkOWg0 氏 (287th take) 「・・・蒼星石、新曲の打ち込みはまだ?」 「いや、編曲が上手く決まらないから今こうして薔薇水晶を呼んだんだけど・・・。 まぁ、仮にピアノ連弾まがいの曲にしてあるけど3つ作ったんだ。聴いてみてよ(パソコンに向かい、シーケンサーを起動させる)」 「・・・まがい?マサイ族?・・・じゃないよね」 「音がぶつかってるから無理だろうなーって。適当にガーッとコードと旋律とか詰め込んだだけだし」 「あー・・・そういうことか、ピアノ2重奏?」 「それ!で、3曲とも仮にピアノで行ったら妙に上手く行ったから、薔薇水晶のお気に召したものがあったらアレンジして貰おうかなー、と・・・」 「それで私呼んだんだ・・・了解。 どんな曲だろ、楽しみだな・・・。ちなみに完成度どれくらい?まだ未完成なんだよね・・・?」 「一応、どれも即興だけど未完成じゃないよ、100%、100%、85%くらいかな?」 「・・・カービィスーパーデラックスみたいだね、前に蒼星石に勧められたアレ」 「不吉なこと言わないでよ!」 「え?」 「ファンの間(VIPPERwww)で語り草になってるんだ。 スーパーファミコンのカセットの特性で、データが消えやすいらしくて、それで・・・」 ぶつっ(パソコンが急に落ちる) 「・・・う、うわあぁぁぁーーーーーーッッッ!!!」 蒼星石の頭の中を「ドン!ドン!ドン!(0%0%0%)」と言う言葉が駆け巡った。 その後、元ネタとは違って途中までのデータが残ってたので元ネタの10分の1程度の1時間弱で全て復旧させたと言う。 「あるライブ風景」 Story ID 9bJOKEQJ0 氏 (288th take) らららぁぁ~~♪ 「今日の真紅はやたらとノリノリですぅ~」 「うん、よく動くわねぇ~」 おぉ~~イエェ~~♪♪ 「動きにキレがあるかしら~」 「変なポーズをつけてるの~」 「JOJO立ちに近いポーズだね」 激しい動きのままライブは終了し、オーディエンスからのアンコールがこだまする。 その声を聞きながらステージに向かおうとするメンバーに真紅は声をかけた。 「ちょっと待って、このままじゃダメだわ。水銀燈、これで私にヒゲを書いて頂戴!!」 「はぁ??」 「いいから口ヒゲを書いて頂戴。あっ、それから金糸雀、体育館シューズも用意して頂戴!!」 あぁ、あの激しいキレのある動きはフレディーだったんだ…そう思ったメンバーであった。 (無題) Story ID iO+RTFDK0 氏 (289th take) 薔「銀ちゃん……これ弾ける?」 水「何、ウクレレ?」 薔「ほら、ギターと一緒だから」 水「どこが一緒なのよ、まったく。ほら、貸してごらんないさい」 薔「はい」 水「こんなの簡単じゃな……う、け、結構難しいわね」 薔「銀ちゃん、そこ、コード、違う」 水「う、うるさいわね、分かってるわよ」 真「あら、水銀燈、何やってんの?」 水「あ、真紅ぅ……」 真「ウクレレ?」 水「なかなか難しいのよぉ」 真「貸してごらんなさい」 水「え? えぇ」 真「この楽器はね、こうするのよ!」 ピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロ 水「は、速い!」 真「ま、こんなとこね」 水「あなたギターじゃこんな弾き方しないじゃない」 真「ま、私にも速弾きに憧れてた時期があったってことね」 水「真紅……恐ろしい子……」 (無題) Story ID CTq+2lFY0 氏 (289th take) 「私は皆と友達だわぁ。敵はいない。友達だけよぉ。 唯一嫌いなのは真紅! あの娘は大嫌いッ!! あいつはAssholeだからよぉ! あいつはとんでもない売女ねっ!! 生まれてから会った人間のなかでも一番非礼なやつだわぁ!! すごく失礼ね!!本当に失礼なのよぉ!! あの娘は大嫌いね。それに、そんなに上手くもない。とんでもない奴だったわぁ!! 何故ならぁ…私がぁ ||l〉-●3●ノll「先祖は代々ギタリストなのよぉ♪」 って言ったのぉ…そしたら真紅は i(从_从)) |ヽ|| ゚ -゚ノ| ||「それがどうかしたの?」 ですってぇ!!!!!!!##### 真紅は最低ねぇ!!!!!!!! このインタビューが某誌に載ってたのを真紅が見た後、彼女の無事を知る者はいなかった… 「ほ」「ほ」「に」「く」 Story ID X+a8+wk00 氏 (290th take) ぷに。 「ちょっと」 ふにふに。 「何よぉ」 「ほほにく」 「はぁ?」 「頬肉」 「……つまんない漢字ぃ」 「もっと触っても……いいですか」 「たまにはバーで洒落込もうか」 Story ID rGhCVtvC0 氏 (290th take) 銀「マスター、スコッチ一つ」 真「私はブラッディーマリーね」 翠「グリーン・フィールズですぅ」 蒼「僕はサムシング・ブルーで」 雛「私はシンデレラなの~」 薔薇「…ペーパー・ムーン」 銀「……なんでみんなイメージカラーで選んでんのよぉ」 バーテンダー ( ´・ω・)つ[イカ墨] 銀「……( #´・ω・)」 その後、バーは真っ黒なイカ墨で染まったとさ 「ほしいもりくださる薔薇水晶」 Story ID QCL56Fef0 氏 (291st take) 「干しいもりくださる薔薇水晶?何よこれぇ?」 「お姉さま、干しいもりくださる・・・?」 「って貴方が懇願するのね」 「・・・漢方にいいって聞いたから・・・」 「それ以前に味は?良薬口に苦しよぉ」 「雛苺に聞いたら『ウッーウッーウマウマ』って言ってたから大丈夫。あと『びゃあ゛ぁ゛゛ぁうまひぃ゛ぃぃ゛』も」 「確実に雛苺に聞く時点で間違ってるわよぉ」 「・・・薔薇水晶、その時の雛苺はどんな風に言ってた?」 「デス声で気合入れて勧めてくれたから・・・」 (・・・間違ってる、色々と間違ってる・・・) 短編SS保管庫へ
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水銀燈 by ID W7Yw6c2S0 氏(154th take) 金糸雀 by ID zKlA93swO 氏(154th take) 翠星石 by ID zKlA93swO 氏(154th take) 蒼星石 by ID zKlA93swO 氏(154th take) 真紅 by ID flQCuQVEO 氏(154th take) 雛苺 by ID LuS99z68O 氏(155th take) 薔薇水晶 by ID XGbVoJKzO 氏(155th take) 短編連作SS保管庫へ